• 潰れる塾の特徴から潰れないためにやるべきことまでご紹介

  • 公開日:2023/11/14

売り上げを伸ばす塾がある一方で、潰れる塾も数多くあります。2018年の帝国データバンクの調査によると、教育関連業者の倒産件数は91件と、2009年のリーマン・ショックに次ぐ過去2番目の倒産件数となっています。倒産件数は、年々増加傾向にあり、少子化による生徒数の減少と人件費の高騰が原因と考えられています。そこで今回は、潰れる塾の特徴を踏まえて、潰れないためにやるべきことについて解説していきます。

潰れる塾の特徴とは?

学習塾の倒産件数は年々増加しています。倒産した塾に多い特徴を3つ解説していきます。

生徒が集まらない

学習塾の利用者である生徒が集まらないとなると、売り上げを伸ばすことはできません。生徒数が少ない学習塾は、生徒を集めるための対策をいち早く取らなければならないでしょう。

生徒を集めるためには、塾の強みを広める努力が必要です。宣伝広告を強化し、講師の質を高めるなどの対策が有効です。

生徒を集客するためには、「口コミ」の効果を見過ごすわけにはいきません。集団指導から個人指導へと需要が変化している現在、生徒や保護者による口コミが集客に大きく影響しています。

広告はもちろん、塾の外観や内観を変えるなどの改善が集客につながることもあります。どうすれば良い評判を得られるか、常に考える癖をつけると良いでしょう。

生徒の成績が上がらない

学習塾に通う生徒たちの目的は、成績を上げることです。せっかく塾に通っても成績が伸びない状態が続くと、生徒は塾をやめてしまいます。

生徒の退塾が続くと、売り上げが減少してしまい、倒産につながりかねません。生徒の成績管理を徹底し、目標を達成できるように取り組みましょう。

もし成績が上がらないような場合は、原因を突き止めて改善を図りましょう。

誇大広告を打ち出す

塾の集客において広告は大切ですが、実態の伴わない広告は保護者や生徒からのクレームにもつながりかねません。その結果、せっかく集まった生徒が離れてしまう可能性があります。

誇大広告を掲示することで、悪い評判が広まってしまうと集客に悪影響を及ぼします。その結果、倒産の恐れもあります。

魅力的な広告を制作することも重要ですが、塾の実情から離れすぎないように注意が必要です。

生き残れる塾の特徴

少子化が進むことで、塾の生徒数も年々減少傾向にあります。2018年に帝国データバンクが行った調査によると、教育関連業者の倒産件数は、91件にも上ります。

その内訳としては、「家庭教師・各種スクール」が36件、その次に「学習塾」が35件となっています。学習塾の倒産件数は、2009年に起こったリーマン・ショック以降最多となっており、今後も増加すると想定されています。

一方で、売り上げを伸ばす塾も多く存在しています。存続できている塾が持つ特徴の一つが、「トレンドを見極められる能力」です。

従来の学習塾では、集団指導塾が人気となっており、高い利益率を達成していました。一人の講師が30名以上の生徒を受け持つため、効率よく売り上げを上げることが可能でした。

しかし、近年は少子化で生徒が集まりづらいという状況に加えて、集団指導型のニーズが減少傾向にあります。一人ひとりの生徒に合わせた個別指導型が注目を集めています。

生徒が集まりにくい従来のやり方にこだわるのではなく、時代のニーズに合った塾の形態に変わっていくことが重要です。また、これから塾を開業するという方は、なるべく小さく始めることをおすすめします。

初めから大規模で始めると、手が回らなくなり、最終的に経営が立ち行かなくなるケースが多くあります。経営に関して初心者という方には、経験やノウハウを持つフランチャイズ塾に加盟するという選択もあります。

生き残るためにやるべきこと

競争の激しい塾業界ですが、存続できる塾になるためにやるべきことが3つあります。それぞれ詳しく紹介します。

経営スキルを身につける

新たに塾を開業するという方の中には、大手塾の人気講師であった経歴を持つケースが少なくありません。しかし、人気講師だからといって必ずしも塾経営が成功するとは限りません。

なぜなら、生徒に勉強を教え、成績を上げる能力は一流であったとしても、経営に関しては素人だからです。開業すればすぐに生徒が集まるだろうという安易な考えでは、乱立する塾の中で淘汰されてしまいます。

潰れる塾にならないためには、集客力や企画力、資金繰りなどのあらゆるスキルを身につけなければなりません。勉強の教え方が上手なことはもちろん、経営者としてのスキルを養う必要があります。

経営スキルの優れた経営者が運営する塾は、生き残れる塾の特徴の一つです。

集客に力を入れる

せっかく塾を開業しても生徒が集まらなければ、売り上げを上げることはできません。近い将来、倒産へと繋がってしまうでしょう。

そのため、ホームページの作成や定期的に広告を打ち出すなど、集客に向けた対策を立てる必要があります。チラシ広告は結果が出るまでに時間が掛かることが多いため、効果を感じられないという方もいますが、長期的な視点で考えるようにしましょう。

学習塾は地域密着型ビジネスです。近隣住民への周知が広まれば、生徒の数も自然と増えていきます。地域の特色に合った広告作成を心がけましょう。

また、少子化に伴って、学習塾のニーズも集団指導型から個別指導型へと変化しつつあります。そのため、生徒自身や保護者の口コミは集客に大きく左右します。

生徒の成績を上げることで、口コミ評判も良くなります。塾としての実績を上げるためには3年ほどかかると言われていますが、学習システムを確立している大手塾のフランチャイズに加盟することで、短期間で実績を上げられます。

そのうえで、保護者へのフォローや他社と差別化を図るサービスを提供することで、地域での評判も広まっていくでしょう。

ターゲットを明確にする

生き残れる塾には、「ターゲットを明確に定めている」という特徴があります。ターゲットを明確にすることで、他塾との差別化が図れるからです。

ターゲットを明確にするためには、地域の特色を調べると良いでしょう。たとえば、子どもの人口や学校数、さらに周辺にある塾の指導方法や実績について調べてみましょう。

ターゲットは具体的に設定することが重要なポイントです。小学生を対象にするのであれば、私立中学の受験合格を目指している児童、中学生なら学校の授業内容に合った補習を求めている生徒などです。

さらに、進路の幅が広がる高校生の場合は、国公立大学合格を目指している生徒や学校推薦による私立大学合格を目指す生徒など、さまざまなターゲット像が挙げられます。また、リサーチしたライバル塾が取りこぼしている層を狙うというのも一つの手段です。

都心部で生徒の多いエリアの場合は、理数系に特化したり、医学部受験専門で指導したりと、競合の少ない専門分野に特化するのもおすすめです。

まとめ

今回は、潰れる塾の特徴をもとに、存続するためにやるべきことを紹介しました。学習塾は、少子化に伴って倒産が相次いでいます。

従来の学習塾は、集団指導型が一般的でしたが、近年は個別指導型へとニーズが変化してきています。これから塾を開業するという方は、なるべく小さく始めるのがおすすめです。

初めから大きく開業してしまうと、生徒数が集まらず、最悪倒産へとつながってしまう可能性があります。また、生徒を集めるためには、ターゲットを明確に定めることが重要です。

地域の特色や周辺にある塾の指導方法を研究し、他の塾との差別化を図りましょう。本記事が参考になれば幸いです。

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